スマイルプリキュア総評【30×50というはなしなんだ】

一応総評のようなものをまとめてみようと思う。
いつも通り、これは私見なので生温かい目で見ていただければ助かる。

まずは個人に対する感想から。

緑川なお
とにかく描写が少なすぎる。サッカーシーンが最初(1話?)と最後(48話)だけというのは正直お話にならん。
ギャグ回を1,2話なおの話に回して、あかねと同様の話のバランスにすれば、少しは積み重ねができたと思う。
最初はプラススキルが多かったのに、少しずつマイナススキルが付与されてしまったのは、スマイルプリキュアは全員同レベルという事にしたかったからだろうか……。
一話を見た感じだと、別に女の子にもモテるみたいなキャラ付けでもいいような気がしたんだけどな。

○あかね
一番バランスがいい。(5人だから内容が薄くなるのは仕方ないとして)
お好み焼き、お笑い、バレー、恋愛という4つのキーワードを最終個別回でまとめるのは教科書通りだがよかったように思う。
また、彼女の話は、彼女中心に回ることが多く他のメンバーの個人回よりも印象に残りやすかった。

○れいか
キャラクターとして動かしづらかったのか、彼女の話は正直どの話もおかしな話になっていた。
というより、ギャグ色が強い中でれいかだけ現実性のある話になっていて、結果的に「メルヘンが解決してくれました」みたいな終わり方になってしまっているパターンが多かったのが痛い。
生徒会副会長なのに生徒会が空気だったり、キャンディの悲しみを知りながらも皆に説教しなかったり、生徒会選挙でもウルフルン達のミスが無ければ正攻法で負けてたし、留学に至っては今まで自分が見たプリキュアの話の中で、ワーストに近い着地点となってしまった。
結局、見えてる部分でしか評価せざる得ないからビジュアルは良くても内面はどうなんだ?という感想になってしまったことは残念。

○やよい
ある意味一番情報量は多いキャラクターだった。男の子よりのキャラクター設定は良かったのか悪かったのかはわからないけれども。
スタートからゴールに行くに当たっての成長度というか、劇中で変化できたのは彼女だけ。ただ、製作者側が意図的に水増ししていたとすれば、それは間違い。
正々堂々と、彼女を主人公とした物語を展開するぐらいの覚悟を持つべきだったと思う。割とマジで。

○みゆき
ASNSや上北ver.のような設定のままだったら、歴代最良の主人公になる可能性もあっただけにもったいない。
あの時点では他人のために笑顔を守り、そのための自己犠牲は厭わない。不幸体質でありながらネガティブなことは言わず、素直で正直ないい子という設定だった。
(あれ?ドキドキの主人公って……)
アニメの中でもいいシーンはあるものの、全体として見たときに主人公であるみゆきがどういう人間だったのか、
彼女がプリキュアになって彼女の世界はどう変わったのかが去年以上にわからずしまいだったのが残念だった。



全体に対する感想

とにかく閉塞的すぎる。日常系萌4コマをみてるわけじゃないんだから、
ずーっと5人が画面を占拠してる状況なんて期待してないわけよ。

後、大人キャラが少なすぎる。あるいは導きとなる大人の不在。皆ワンポイント。
絶対的な婆さんとかがいる必要は無いけど、家族はもう少し出てきてもよかった気がする。
彼女たちみたいなプリキュアにこそフォローが必要だったのではなかろうか。
5人の役割が明確でなかった分その辺が際立っていたような気がする。

三幹部とジョーカーの扱いは何とかならんかったのかね……。
確かにこちらもグッズとか発売されてるし、大きく持ち上げ過ぎたというか期待し過ぎたところはあるけど、
最後までカッコよく見せてほしかったというのはある。


一話一話の見せ方という点ではやっぱりスマイルは高かった。後半のシリアス部分を除けば、どの話を見てもそれなりの出来は担保で来ていると思う。
しかし、50話という話数を考えるともう少し、連続性もほしかったところではあった。

スマイルプリキュアは言ってみれば「プリキュアを作ってきた人たちの総力戦」だと思って見てたところがあった。
ウルトラ怪獣で言うとタイラントみたいな布陣で盤石かと思っていたが、やっぱり難しいんだね。
別に余程の事をしなければ打ち切りにはならないと思うのに、なぜ20話弱でパワーをMAXにしてしまったのか……。

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